私は娘が生まれる前、不妊治療をしていました。
私も旦那も結婚後すぐに子どもが欲しかったのですがなかなか恵まれず、さらに私の母からの「孫はまだか?」の圧力が凄すぎて、とにかく少しでも早く子どもが欲しいという状況でした。
排卵検査薬を毎月使ってのタイミング療法は1年くらいしましたが妊娠せず、病院で検査をしたところまさかの男性不妊の疑いまででてきて、産婦人科でAIH(人工授精)をトライするもダメ。
本当に子どもを授かることが出来るのだろうか…と、見えない不安と戦いながら妊活をしていました。
不妊治療で最も辛かったことは通院のスケジュール調整とお金
私が不妊治療をしていてこれが辛いと感じたのは、通院のスケジュール調整と費用面でした。
通院スケジュールは、病気や怪我などの通院と違い、全て自分の排卵日との相談で、前もってスケジューリングが出来ません。
私が通っていた病院は、自宅で基礎体温と排卵検査薬を使いながら様子を見て、排卵日が大体見えてきたところで「AIHをする日はこの日!」と決まるのは2日前。
だから、仕事上は次の水曜日なら何とか調整して休めるけど、排卵検査薬で既に陽性が出始めたから絶対に火曜日じゃないとダメ、という状況になり、そういったドタバタ通院を毎月やらなきゃいけなかったのです。。
さらにその頃私は課長職に就いており部下がいました。
部下に変な気を遣わせてもと思い不妊治療のことを内緒にしていたので、隠しながらの通院は本当に大変でした。
そんな大変だった妊活でしたが、赤ちゃんが来てくれるタイミングとは本当に不思議なもので、全く記憶のないタイミングで自然妊娠をしました。そして生まれたのが今1歳7ヶ月の娘です。
不妊治療に使える保険が登場した!!
結果として自然妊娠したものの、妊活中に旦那さんとは、「子どもを授かるためなら全ての方法を試そう!」と話していたので、AIHの先には体外受精や顕微授精までバッチリ視野に入れておりました。
と書くと前向きに頑張っていたようですが、私のように、産婦人科に通いながら妊活をしている人の誰もが抱えるのがお金の不安です。
AIHだと1回の治療費は数万円でした。でもこれが、体外受精になると桁が変わります。
それを、AIHと同じように何度も挑戦することになるのかもしれないと思うと、「お金の切れ目が赤ちゃんの切れ目なのか」と心配で仕方がありませんでした。
そういった、不妊治療にかかる費用負担に困った声が多かったからか、一部の保険会社から、「特定不妊治療の保障」という保険が出来たのです!
特定不妊治療における保険ってどんな保険なの?
「不妊治療」という言葉は誰しも聞いたことがあるかと思いますが、「特定不妊治療」という言葉は聞いたことないですよね。
不妊治療を実際にしていた私ですら、よく分かりませんでした。
不妊治療は「一般不妊治療」と「特定不妊治療」の2種類に分けられるそうです。
病院によって取り扱いの差があるかもしれませんが、
「一般不妊治療」は「タイミング法」「排卵誘発法」「人工授精」あたりを指し、
「特定不妊治療」は、そこで妊娠に至らなかった場合の「体外受精」や「顕微授精」あたりを指すそうです。
なので今回登場した保険は、「体外受精」や「顕微授精」を実施した場合に使える保険ということになります。
特定不妊治療の保障は、2016年4月1日施行の保険業法施行規則の改正により、
不妊治療に係る保険の引き受けが解禁された事に端を発し、2016年10月に、一部の保険会社から発売されました。
要するに、法律が改正されたから保険が作れるようになったという事ですね!
今まで不妊治療において助成金制度はあったものの、助成金のみでは治療費をまかなえなかったことが多かったので、ありがたいですね!
特定不妊治療の保障の保険って、どれくらいお金がもらえるの?
1つの「特定不妊治療の保障」の保険で、もらえるお金の種類は4種類もあります。
実は、不妊治療の治療費以外にもお金が受け取れるのです!
まず1つ目は、「特定不妊治療」の診断を受けて治療をした場合に受け取れるお金。
保険会社によって差があるとは思いますが、「特定不妊治療」を受けると
1回~6回目までは1回の不妊治療あたり大体5万円の給付、
7回~12回までは、1回の不妊治療あたり10万円の給付を受けることができます。
上限は最大90万円です。
そして、受け取れる2種類目のお金は、
見事子宝に恵まれた場合に、出産後の保障として受け取れるお金。
1回目:10万円
2回目:30万円
3回目:50万円
4回目:70万円
5回目:100万円
これらはいわば、「出産祝い金」で、不妊治療をしていなかったとしても、保険に入っていれば受け取ることが可能です。
受け取れるお金の3種類目は、基本的な契約として3大疾病または死亡について300万円の保障が満期になるまでついてくるので、該当の状況になった際に受け取れるお金。
そして最後に、満期時には満期保険金として200万円が受け取れます。
ただし、この満期保険金は、「特定不妊治療」のお金や「出産祝い金」を受け取っていた場合、その金額を差し引いて給付されます。
(例:4回の特定不妊治療をした上で妊娠し、1人出産した場合、5万円×4回=20万円の給付金と、出産祝い金の10万円を既に受け取っているので、合計30万円を差し引いた170万円が満期保険金として返ってきます)
不妊治療保険の注意点
この不妊治療における保険、色々とお金を受け取れるので良さそうですが、注意点があります。
注意点1:加入後2年間は、「特定不妊治療の保障」が支払い対象外
不妊治療が必要になりそうだからと保険に加入しても、契約後2年間は特定不妊治療の給付がされません。
私の場合は、「特定不妊治療」に至る前に、タイミング法やAIHなどの「一般不妊治療」をステップとして踏んだので、2年間は給付がされなくても問題なかったかなと思いますが、検査の結果すぐに「特定不妊治療」を開始される人もいるかと思うので注意が必要です。
注意点2:加入後1年間は、「出産祝い金」がもらえない
不妊治療が必要になるかも?と思って保険に加入したが、加入後1年未満で見事妊娠した!という場合は、「出産祝い金」が支払われません。
注意点3:加入できる年齢は40歳まで。そして20年満期である
不妊治療って高齢になればなるほど必要になると思うのでここは残念な点です。
妊活を検討されている方は、40歳までに保険に入っておかないといけません。
また、20年満期なので、3大疾病や死亡保障の保険も20年で切れてしまいます。
なので、結局は3大疾病や死亡保険は、それ単体で別で加入した方が良さそうです。
注意点4:満期保険金は、払込保険料の合計額を必ず下回る
満期保険金の200万円は、払込保険料が200万円まで到達していなければ満額もらえません。
以上が注意点となります。
この保険、本当に「オトク」なのか?
色々と便利そうな保険ですが、全体の内容を見ると、
「240万円(20年満期で払い終える額)を払って、200万円を受け取れる保険」と言い換えることが出来ます。
治療を受けても受けていなくても、満期の際には合計で200万円が手元に戻ってくるからです。
え?240万円払って200万円しか戻ってこないなら損してるじゃん!
と感じるかもしれませんが、
この保険の良いところは
・不妊治療にかかるお金を月々の積み立てという形でしっかりとプールでき、
本当にお金が必要になったときに、ある程度まとまった額が支払われる
・差額の40万円で、3大疾病と死亡保障がついてくる
というところでしょうか。
まだ登場したばかりの保険なので、これからもっと保険の内容が充実してくるといいなあと思います。
ちなみに、この保険でいわゆる「オトク」になるケースは、
・不妊治療で最大90万円の保険を受け取り、4回もしくは5回出産した場合
・契約期間中に3大疾病になった、もしくは死亡した場合
となります。
結婚して家族が出来ると、不妊治療だけでなく、入院保険や生命保険などの見直しも必須ですよね。私も、どちらも見直して、契約しなおしました。
生命保険の見直しをするなら、ファイナンシャルプランナーに相談するのが一番です。
こちらから、相談できるファイナンシャルプランナーさんを探すことが出来ます。
不妊治療に関しては、ただいま2人目妊活中ですが自宅でタイミング法に取り組んでいる程度なので、今後の状況によってまた考えたいと思っています。